日本一のラジアル使いを目指す、『ディレッツァチャレンジ2008』がいよいよ開幕! 昨シーズンと同じく5回の地方予選、そして各地の予選を勝ち抜いたドライバーだけが参加できる決勝大会というスケジュールだ。
今年の目玉は、なんといっても『DIREZZA SPORT Z1 STAR SPEC』の登場。高いグリップ力とコントロール性はそのままに、初期の発熱をよくすることで早い段階からのアタックが可能となった。新しい武器を得たドライバーが、どんな走りを見せるのか。ハイレベルなバトルが期待される。
開幕戦の舞台となったのは、千葉県の茂原ツインサーキット。全長は短いものの複合コーナーが多く、縁石も高めなのでライン取りにも工夫を要するテクニカルコースだ。天候は朝からあいにくの雨。最終コーナーの立ち上がり付近に川が流れる難しい路面コンディションのなか、練習走行が始まった。
■練習走行
水量が多いうえ気温・路面温度ともかなり低かったこともあり、2WD勢は滑る路面に苦戦。54〜57秒台に留まったが、クラス4はさすがに4WD! 練習走行の後半になって雨が弱くなり路面コンディションが良くなったこともあり、トップの中野選手は52秒台をマーク!
■タイムアタック 1回目
霧雨が降ったり止んだり。練習走行が開始された頃よりも良いコンディションになりつつある中、クラス1のタイムアタックが開始された。勝負は間違いなく路面コンディションが良くなる後半! 全車とも序盤から中盤にかけてはタイヤを温めることに専念する。じきにレコードライン上の水は少なくなり、徐々にタイムが上がっていった。
ドライになった2本目ではこの日の総合ファステストとなる47秒399をマークしクラス1を制した小宮選手のシビック
トップはシビック(EK9)の小宮選手、そしてCR-X(EF8)の柴田選手が53秒台で続く。2番手グループは大嶋選手、そして唯一の女性ドライバーである長谷選手が、56秒台で攻防を繰り広げる。上位陣はホンダ勢が占めたものの、マーチの鎌田選手、ロードスターの野上選手や飯田選手も健闘。ほとんどが最終ラップ、もしくはそれに近い終盤でベストタイムを記録した。
クラス2は、練習で1〜2番手のタイムだったスープラ勢がそのまま逃げ切る。2台だけ53秒台に突入するブッチギリ体制! それを追いかけるS2000は54秒台中盤。トップのスープラ三森選手とS2000多賀選手との間には約1秒という大きな差がついてしまった。4位以降は豊田選手・田中選手・石井選手とS2000が続くものの、今回のような滑りやすい路面では手こずってしまう部分があるのかもしれない。
ウェットではトップタイムをマーク! ドライでは滑らせすぎた(?)佐野選手
クラス3はS15シルビアの佐野選手、RX-7の川口選手、秋本選手がトップ3を形成。4〜6番手は、大久保選手・谷藤選手・太田選手が58秒台にひしめきあう。このクラスはRX-7にシルビア&180SX、ターボエンジンを搭載したアルテッツァと車種も多彩。滑る路面に苦戦しながらも、FRの醍醐味ともいえるスライドコントロール技術を披露していた。ちなみにトップタイムをマークした佐野選手はD1ストリートリーガルに出場しているドライバー。タイムアタック中にもドリフト技を巧みに使いタイムを出していたのが印象的だった。
クラス4が走行する頃には雨も上がり、路面はしだいに乾きつつある状況。おかげで全車とも順当にタイムアップ。その中でも中野選手はまたもや唯一の51秒台に突入! 約1秒差でインプレッサ(GDB)の長島選手、53秒台には木原選手と小牧選手が並ぶ。モデル的には2世代前となるインプレッサ(GC8)とランエボ(CP9A)の6位争いも白熱。最終的には0.06秒で2ドアインプレッサを駆る青木選手が勝利した。
■タイムアタック 2回目
そしてアタック2本目。総合順位は2回のタイムを平均して算出するため、1本目がいい結果だからといって油断はできない。しかも路面はほぼドライ。各車、空気圧や足まわりをリセッティングしてからアタックを開始。
クラス1のトップは路面が乾いてきても小宮選手。乾ききっていない路面とは思えない47秒399というコースレコードに迫る好タイムをマークして決勝へのキップを確定! 2番手はシビック(EF9)芳村選手が柴田CR-Xを逆転する好タイムをマークするものの、平均では柴田選手にわずかに及ばず順位確定。キャラクターの濃い3台が決勝に進出することになった。
クラス2の2本目は、1秒半の間に7台がひしめく大激戦。そこでS2000が意地を見せる。1本目で6位に沈んでいた石井選手がただ1台スープラ勢を破る47秒508をマーク! ディレチャレ2007、クラス2チャンプの意地を見せた。しかし総合ではスープラの三森選手、高橋選手が逃げ切ってスープラが1-2フィニッシュ。3番手にはウェットとドライを手堅くまとめた豊田選手が入り、決勝進出権をゲットした。
大番狂わせがあったのがクラス3。ドライ路面になり本領を発揮したRX-7勢が上位に入り、1本目のトップタイムをマークしていたS15シルビアの佐野選手が5位に低迷。替わってトップタイムをマークしたのは1本目3番手の秋本選手! 2位の川口選手とはコンマ2秒以上の差があったが、ドライでも2番手の川口選手をコンマ6秒ブッチギリ、クラス3を制した。
惜しくも決勝進出権を得ることは出来なかったが、難しいコンディションの中、180SXを駆ってトータル4位に食い込んだ大久保選手の健闘が光った。
そしてクラス4。トップタイムをマークしたのは練習走行、タイムアタック1で他を寄せ付けない速さを誇った中野選手。ドライでマークしたタイムは47秒724。しかし、2番手の長島インプレッサが47秒752、3番手の木原選手が47秒757と上位3台が0.1秒以内に入る大接戦の中、ギリギリのトップ。勝負はウェット路面で決まったと言えるだろう。
■総括
ウエットからドライへと状況が大きく変わったにもかかわらず、高いスキルとセッティング能力で乗り切った参加者たち。そして、最後まで安定した性能を発揮し続けたDIREZZA SPORT Z1 STAR SPEC。ドライビングの神髄であるタイヤを操るという意味においては、絶好のコンディションだったかもしれない。