装着タイヤで明暗クッキリ!? スタースペックの性能が際立った第2戦。
開幕戦から2週間。早くも『ディレッツァチャレンジ2008』の第2戦(関西地区予選)が岡山県の中山サーキットを舞台に開催された。1周約2q、アップダウンがキツくセーフティーゾーンの狭い峠チックなコースレイアウト。前日から降り続いた雨が、テクニカルな中山を一段と難しくする。気合いだけでは速く走れない。しかし、ひるんでいてはタイムはでない。タイヤの持つ性能を活かし切り、難所を制するは果たして誰か。46台のマシンが決勝進出の座をかけたタイムアタックバトルのグリッドについた。
ウエットコンディションの中、フリー走行がスタート!
鰐部選手は全日本ジムカーナドライバー!初の中山にも関らずフリー走行ではトップタイムをマークしたが、惜しくも表彰台には届かず
早朝まで降り続いていた雨があがり、フリー走行時の天候はくもり。時折雲の間から太陽が顔を覗かせ、気温も路面温度も上昇軌道に乗った。しかし、路面は乾ききらず開始当初はウエットのままで、コースのところどころには水たまりも残る。スタート時間の早いクラス1は、スリッピーな路面に思うように走れない状況だ。路面が乾きはじめたのはクラス3あたりからで、そしてここですかさずタイムを出してきたのが鰐部選手(RX7 FD3S)。2WD勢唯一となる1分4秒台をマークし、全日本ジムカーナドライバーの腕を見せつけた。
路面は完全にドライへ。バトルが一気に白熱!
不安定だったフリー走行時の路面状況から一転、全クラスともに完璧なドライコンディションとなったタイムアタック1回目。強まった日差しに、一気に上がり始めた路面温度。状況が変わり、フリー走行時のエア圧データが参考にならないのがネックだ。このためタイムアタック途中にピットインし、エア圧を調整する選手も多かった。
■クラス1
2006年のクラス1チャンプ細川選手は6位低迷。
スタースペックでリベンジを誓った
エントリー数が14台を数えたクラス1は、「A」「B」2グループに分けてのタイムアタックだ。Bグループで、まず戦陣を切って飛び出したのが昨年度の中山を制した細川選手(インテグラDC2)。フリー走行時のタイムを8秒近く上回る1分7秒台を記録し、他を圧倒する。しかし、喜びもつかの間、Aグループの松井選手(シビックEF9)、太田選手(シビックEK4)が1分6秒台をマークし逆転。さらに、永野選手(シビックEK9)、大嶋選手(シビックEK9)は5秒台に突入する。このタイムにはさすがのディフェンディングチャンピオンも焦りの色がかくせない。
■クラス2
クラス2ではS2000(AP1)勢の戦いが開始早々ヒートアップ! 内藤選手、デカトー選手、野原選手、そして原選手が、アウトラップからスプリントレースさながらポジション争いを展開。しかし、計測1Lap目に原選手が高速の3コーナーでコントロールを失いコースオフ! 惜しくも戦線離脱。その後、アタック再開後も各車アクセルを緩める気配はまったくなしだ。観客を大いに湧かせた興奮のバトルを最終的に制したのは1分6秒フラットを出した内藤選手で、1分6秒2のデカトー選手、1分6秒4の野原選手がこれにつづいた。トップと3位のタイム差はわずかにコンマ4秒という大激戦ぶり!
■クラス3
ディレチャレ初挑戦の岡崎選手は2位!
しかしRX7最速タイムをマーク!!
全14台の戦いとなるクラス4も、クラス1と同じく2グループに分けてのタイムアタック。まずはBグループの塚本選手(RX7 FD3S)が1分5秒1をマーク。ベテランの意地を見せる。しかし、Aグループに入って、この好記録を塗り替えるマシンが続出。金光選手(RX7 FD3S)、伊丹選手(シルビアS15)がともに1分5秒切り。さらに、岡崎選手(RX7 FD3S)はタイムを1分4秒台前半にのせてきた。そして、とどめを刺したのが松野選手(シルビアS15)で、タイムは1分3秒9! 2WD最速となるスーパーラップで、2位の岡崎選手をコンマ3秒引き離し第1ヒートを制した。
■クラス4
唯一のインプレッサで頑張った石田選手。
2本目で橘選手を破り2番手に浮上!
クラス4はランエボ勢に混じって孤軍奮闘の石田選手(インプレッサGDB)に注目が集った。スタート直後から、激しくコースを攻めつづける石田選手。コンスタントに1分3秒半ばをマークする好調な走りだ。しかし、そんな石田選手の前に立ちはだかったのが、橘選手と内藤選手の2台のランエボ。インプにだけは先を許さないとばかりに、ともに石田選手を上回るラップタイムを記録する。大接戦の末、第1ヒートを制したのは1分3秒4を記録した橘選手。2位は内藤選手で3位に石田選手が滑り込んだ。2位の内藤選手と3位の石田選手のタイム差は、じつに100分の4秒差!
上がる路温、突然の雨。波乱含みの第2ヒート
午後に入って、天気はふたたび曇り空に。いつ雨が降り出しても不思議ではない空模様だ。その一方で、路面温度は午前中に比べ高くなっていることは確実。雨が降らないうちに早々にタイムを出しにいくか、それともライバルの出方をまって終盤で逆転を狙うか。作戦だてが難しい状況の中、2回目のアタックがスタートした。
■クラス1
今回はカルタスではなくEK9でクラス1を制覇した永野選手! 決勝はカルタス??
第2ヒートにかけたディフェンディングチャンプの細川選手。第1ヒートよりも若干タイムを伸ばすものの、結局、1分7秒台を切れず今回は6位に甘んじることに。「自分のタイヤはZ1のままで、スタースペックじゃなかったから……。悔しいけど、完敗です」(細川選手)。一方、上位陣では松井選手(シビックEF9)が第1コーナーで痛恨のクラッシュ。マシントラブルが原因だったが、それまで順調にタイムをのばしていただけに残念な結末となった。クラス1位は第1ヒートに引き続き第2ヒートでも1分5秒6をマークした永野選手がゲット。ちなみに、クラス1は1位から5位までをスタースペックユーザーが占めた。
■クラス2
クラス2はこの3台が一歩も引かず、チェッカーまで僅差のトップ争い! 結果順位もこの順番。
第1ヒートに引き続き第2ヒートも激しい戦いを繰り広げたクラス2。内藤選手、デカトー選手、野原選手の3台のS2000(AP1)が、一歩も引かない大接戦を演じつづける。中盤戦に入りタイムを1分6秒台から5秒台に入れた内藤選手が、頭一つリード。終盤に激しい追い上げを見せるデカトー選手を振り切って、トップのままチェッカーを受けた。昨年に引き続き今回も2位に終わったデカトー選手。「定位置だから満足です(笑) しかし、一緒に走っていてスタースペックの進化を思い知らされました。次回はスタースペックを履いてリベンジします!」(デカトー選手)
■クラス3
今年はS15にバージョンアップした松野選手は唯一の3秒台を叩き出して優勝!
1分3秒9という松野選手(シルビアS15)のスーパーラップにより、勝利へのハードルが一気に高くなった感のあるクラス3。第1ヒート2番手の岡崎選手(RX-7 FD3S)が開始早々勝負に出てタイムを1分4秒2までのばすものの、すかさず松野選手が再び1分3秒9を記録してこれに応戦。間合いを計りながら虎視眈々と逆転のチャンスを窺っていた注目の鰐部選手(RX-7 FD3S)は、タイムをのばしきれず5位に終わった。結局、今回のこのクラスは終始、松野選手の独壇場。突出した彼の速さは、誰の目にも明らかだった。なお、クラス3も上位陣のほとんどがスタースペックユーザーだ。
■クラス4
決勝常連組の内藤選手は2本目で逆転!
0.048秒差でZ1☆1セットをGET!!
橘選手(ランエボCP9A)の逃げ切り優勝。多くがそう予想したクラス4。しかし、ここで作戦の違いによる大逆転劇が起こる。序盤早々からペースを上げた内藤選手(ランエボCP9A)に対し、橘選手は中盤までライバルのタイムを窺う作戦。ライバルたちが自分のタイムを上回ったところで、一気に反撃に出る戦略をとったのだ。しかし、終盤に入って突然降り出した雨に、橘選手の思惑は泡と消えることに。結局、1分3秒4までタイムをのばした内藤選手が平均タイムでも橘選手を上回り1位に輝いた。2位には石田選手(インプレッサGDB)が入り、反撃の機を失った橘選手は3位に終わった。「タイヤ(スタースペック)の手応えが十分だっただけに、ちょっと残念な結果です」(橘選手)
■クラス1/永野選手
いつもの愛車(カルタス)が修理中ということで、今回はセカンドカー(シビックEK9)で参戦した永野選手。「ここ(中山サーキット)は大好きなコースのひとつ。セカンドカーだったし、今日は勝つことよりも楽しむことに専念して走りました。結局それが勝ちにつながった感じです」。
■クラス2/内藤選手
課題だったサスペンションセッティングを徹底的に煮つめて、今回の戦いに挑んだ内藤選手。「昨年度はまったく歯が立たなかった2人(デカトー選手、野原選手)に勝てて感激です。今回、スタースペックを初めて履いたんですが、以前に比べかなりコントロールしやすくなったし、決勝戦も上位を目指して頑張ります」。
■クラス3/松野選手
去年の予選は3位、決勝は6位に終わった松野選手。今回はその鬱憤をはらすブッチギリ優勝。「自分の目標は打倒FD。去年は惨敗だったけど、今回はリベンジが果たせてうれしいです。決勝戦もこの勢いで勝ちに行きます。シルビアオーナーのみなさん、応援してくださいね!」。
■クラス4/内藤選手
大接戦&大逆転の末、クラストップの座についた内藤選手。「自分のタイヤはZ1で、橘選手のタイヤはZ1スタースペック。速さの違いは第1ヒートで実感していました。もしも第2ヒートの後半で雨が降り出さなければ、逆転されていたことは確実。ラッキーでした」。
経験も車種も、年令も不問! 誰もが楽しめるディレッツァチャレンジ!!
気になるエントラント&マシンをご紹介!
塚本雅彦サン/RX7(FD3S) 広島県広島市
完璧なエアロフォルムとイタリアンレッドのボディカラーで一際人目を引いた塚本/RX7。愛車のチューニングテーマは「ミドルエイジが日常的に使えるハイセンスなスポーツカー」。実際に塚本サンはこのクルマでゴルフにも出かけるらしい。排気音量を下げるためにマフラーを変更したことでパワーダウン。結果、戦績は7位と昨年度を上回れなかったが、チカラは十分に発揮できたそう。「自己ベストを0.4秒更新できて、満足しています。また、来年も頑張りますよ」
尾崎光義サン/トレノ(AE86) 愛知県蒲郡市
51才でモータースポーツの面白さにハマったという尾崎サン。現在の年令は今回の最年長の59才! トレノとランエボの2台を所有し、当日は操るのが楽しいトレノで参加した。トークショーの質疑応答タイムでは、ブレーキの踏み方を大井選手に指摘され、第2ヒートで早々試す大の勉強家だ。ジャンケン大会では“三朝温泉 三楽荘ペア宿泊券”をゲット! 強運の持ち主。
「モータースポーツは幾つになっても楽しめるスポーツ。これからもいつまで走りつづけるつもりです」
太田光宣サン/シビック(EK4) 三重県三重郡
ディレチャレ初参加となる太田/シビック。愛車はエンジンをインテグラのB18Cに換装したフルチューンの公認仕様。重量も937sまで徹底的にシェイプされている。当日は初めて走るコースにも関わらず3位に入り、見事、決勝進出の切符をゲット。「同乗走行で大井選手の横に乗せてもらえたのが大きかった。あれでライン取りがつかめましたから。それにしても、みんな想像以上にレベルが高くてビックリです」
馬場清一サン/MR2(SW20) 愛知県名古屋市
以前はジムカーナに参戦していたとい馬場サン。今回は久しぶりにサーキットを走りたくなってエントリーしたらしい。ちなみに馬場サンは大のミッドシップ好きで、MR2はこのSW20以外にAW11も所有している。「久々のサーキットだったので、はじめは少し緊張したけど、楽しく走ることができました。このイベントはコースが混雑するのを予め避けてくれるので、ビギナーも安心して参加できるのがいいですね」
昼のトークショーでは大井選手が午前の走りで気になったところを指摘
初中山で3位入賞の太田選手。
決勝は要マークです!
EP3シビックで頑張った村上選手。
シビックは新しいのから古いのまで勢揃い!
去年の中山ウィナー松居選手は2本目の走行でマシントラブル発生! 決勝進出権を逃した
今回で通算8回目のディレチャレ出場! 今年は全戦エントリーを目指す?
大嶋選手は惜しくも2位
1本目ではトップタイムをマークしていた橘選手!
しかし中盤から降り出した雨にアタックチャンスを奪われたのか、2台に逆転されてしまい3位
クラス3の3番手の金光選手もディレチャレ初挑戦。
2本目では好タイムをマークしたが届かず!
クラス分けの変更によりクラス1になった田中選手EG3改だが、クラス1の壁は厚かった